関連資料
連携中枢都市宣言
富山県西部圏域は、県中央部の呉羽丘陵西部に位置し、歴史的に「呉西(ごせい)」と呼ばれる高岡市、射水市、氷見市、砺波市、小矢部市及び南砺市の区域からなり、県内7大河川に数えられる庄川及び小矢部川流域並びにこれらの河川が注ぎ込む富山湾の沿岸部に広がる約1,500k㎡のエリアです。
本圏域では、古くから舟運、海運のネットワークにより地域経済を発展させ、その後、北前船等により広域的な交流を広げてきた歴史があります。現在も、北陸自動車道、東海北陸自動車道、能越自動車道といった高規格幹線道路網や日本海側の総合的拠点港である伏木富山港、北陸新幹線などの広域交通・物流網を背景に、環日本海に向けた交流・交易拠点としての存在感を有しています。
我が国は、2008年(平成20年)をピークに人口が減り続けており、併せて平均寿命の延伸、合計特殊出生率の低水準などにより世界的にも類を見ないほど急速な高齢化が進んでいます。このような人口減少・少子高齢社会の進行は、社会保障費の増加や経済の縮小、地域コミュニティの担い手不足など社会全体の活力に大きな影響を与える可能性があります。
本圏域においても、若い世代の都市部流出や出生率の低下等による人口減少と高齢化の進行に伴い、各市の中心市街地の空洞化が進んでおり、今後の生産年齢人口減少とともに製造業を中心とする地域産業の衰退も懸念されています。
国立社会保障・人口問題研究所によると、本圏域の人口は、2010年(平成22年)時点の約46万人から2040年(平成52年)時点では約33万人にまで減少するものと推計されており、全国平均(16.2%)を大きく上回る3割近くの減少が見込まれています。
このような昨今の社会情勢の中、地域の再生、創生を果たすには、一定の規模と都市・生活機能を包括する広域的な地域において、人口や行政サービス、生活基盤の面だけでなく、経済・雇用や都市構造の面を重視した連携の構築を図ることが重要であり、国においても活力ある社会経済を維持するための拠点形成を目的とした「連携中枢都市圏構想」を推進しています。
これまで本圏域では、それぞれの市が自己完結型の都市機能を有しながら、産業、観光、防災、医療・福祉、地域交通等の各分野において、6つの都市をつなぐ重層的な連携によって地域を支えてきました。
本圏域では、圏域の歴史的なつながりやこれまでの広域的な連携を踏まえ、とやま呉西圏域連携中枢都市圏を形成し、拠点形成を活かした新たな取組やこれまで進めてきた各種施策の充実・強化、さらに、各市の総合戦略における人口減少対策を網羅的に進めることにより、将来にわたり圏域の経済成長を支え、住民の幸せを実現する、魅力あふれる圏域形成を目指します。
また、これらの取組において、私たちは、圏域全体の経済のけん引や住民の暮らしを支えるため、連携中枢都市としての役割を果たすことをここに宣言いたします。
平成28年8月26日
宣言に関する資料
1 圏域の現在の人口と将来推計人口
(単位:人、%) | |||||
総人口 | 将来推計人口 | 増減率 (H22-H52) | |||
2010年 (H22) | 2020年 (H32) | 2030年 (H42) | 2040年 (H52) | ||
高岡市 | 176,061 | 162,476 | 145,494 | 126,920 | ▲27.9 |
射水市 | 93,588 | 89,542 | 83,167 | 75,626 | ▲19.2 |
氷見市 | 51,726 | 45,621 | 39,209 | 32,767 | ▲36.7 |
砺波市 | 49,410 | 47,924 | 45,290 | 42,073 | ▲14.8 |
小矢部市 | 32,067 | 28,889 | 25,418 | 21,730 | ▲32.2 |
南砺市 | 54,724 | 48,214 | 41,491 | 34,857 | ▲36.3 |
とやま呉西圏域 | 457,576 | 422,666 | 380,069 | 333,973 | ▲27.0 |
出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」 |
2 圏域内の公共施設等による各種サービス機能、中核的な機能、大規模商業・娯楽機能その他の行政及び民間分野に係る都市機能の集積・強化の状況並びに当該機能の利用状況
(1) 高等教育機関、研究機関・産業支援機関
区分 | 高等教育機関名 | 学部・学科 | 学生数(人) | 所在地 |
大学 | 富山大学 | 芸術文化学部 | 507 | 高岡市 |
富山県立大学 | 工学部 | 1,027 | 射水市 | |
高岡法科大学 | 法学部 | 225 | 高岡市 | |
短期大学 | 富山福祉短期大学 | 社会福祉学科 | 120 | 射水市 |
看護学科 | 224 | |||
幼児教育学科 | 104 | |||
高等専門学校 | 富山高等専門学校 | 電子情報工学科 | 225 | 射水市 |
国際ビジネス学科 | 213 | |||
商船学科 | 234 | |||
出典:平成27年度「富山県の高等教育機関」 |
区分 | 主な施設 |
---|---|
研究機関等 | 富山県工業技術センター、富山県ものづくり研究開発センター、富山県総合デザインセンター、富山県農林水産総合技術センター園芸研究所・木材研究所、富山県栽培漁業センター、富山県衛生研究所、富山県環境科学センター、富山県薬事研究所 など |
(2)文化・スポーツ・観光施設
区分 | 機能 | 主な施設 |
---|---|---|
文化・スポーツ施設等 | 図書館 | 高岡市立中央図書館、射水市中央図書館、氷見市立図書館、砺波市立砺波図書館、小矢部市民図書館、南砺市立中央図書館など(19施設:高岡市5、射水市4、氷見市1、砺波市2、小矢部市2、南砺市5) |
美術館・博物館等 | 高岡市美術館、射水市新湊博物館、氷見市立博物館、砺波市美術館、アートハウスおやべ、南砺市福光美術館など(47施設:高岡市11、射水市8、氷見市1、砺波市6、小矢部市4、南砺市17) | |
体育館等 | 高岡市民体育館、射水市新湊総合体育館、氷見市ふれあいスポーツセンター、富山県西部体育センター、小矢部市民体育館、南砺市福野体育館など(64施設:高岡市10、射水市8、氷見市2、砺波市17、小矢部市7、南砺市20) | |
陸上競技場・野球場等 | 高岡西部総合公園野球場、歌の森運動公園野球場、氷見運動公園野球場、砺波総合運動公園、小矢部陸上競技場、福光総合グラウンドなど(13施設:高岡市5、射水市2、氷見市1、砺波市2、小矢部市2、南砺市1) |
区分 | 所在地 | 主な施設等 |
---|---|---|
観光資源 | 高岡市 | 国宝瑞龍寺、勝興寺、高岡大仏、高岡御車山会館、金屋町・山町筋の町並み、高岡城跡(古城公園)、万葉歴史館、ミュゼふくおかカメラ館、藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー、高岡御車山祭、伏木曳山祭、福岡つくりもんまつり など |
射水市 | 新湊大橋、海王丸パーク、県民公園太閤山ランド、竹内源造記念館、陶房「匠の里」、大島絵本館、新湊きっときと市場、いきいき射水・太閤山フェスティバル、新湊曳山祭 など | |
氷見市 | ひみ漁業交流館魚々座、氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄Ⓐアートコレクション)、氷見市 藤子不二雄Ⓐまんがワールド、氷見市海浜植物園、朝日山公園、氷見漁港場外市場ひみ番屋街、氷見温泉郷総湯、柳田布尾山古墳、大境洞窟住居跡、祇園祭り など | |
砺波市 | チューリップ公園、チューリップ四季彩館、庄川水記念公園、庄川峡、庄川温泉郷、夢の平スキー場、となみ散居村ミュージアム、出町子供歌舞伎曳山会館、増山城跡、となみチューリップフェア、庄川観光祭、砺波夜高祭、庄川水祭り、コスモスウォッチング、庄川ゆずまつり、KIRAKIRAミッション など | |
小矢部市 | 桜町遺跡、埴生護国八幡宮、クロスランドおやベ、稲葉山牧場、倶利伽羅古戦場、宮島峡県定公園、石動曳山祭、津沢夜高あんどん祭、天神獅子舞祭り、源平火牛まつり など | |
南砺市 | 相倉・菅沼合掌造り集落、瑞泉寺、井波彫刻総合会館、閑乗寺公園、タカンボースキー場、くろば温泉、IOX-AROSA、棟方志功記念館、たいらスキー場、そばの郷、城端曳山会館、桜ヶ池クアガーデン、福野夜高祭、城端曳山祭、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド、南砺利賀そば祭り など |
区分 | 所在地 | 主な店舗 |
---|---|---|
大型商業施設 (店舗面積5,000㎡以上)等 | 高岡市 | イオンモール高岡、御旅屋セリオなど |
射水市 | コストコホールセール射水倉庫店、アル・プラザ小杉など | |
氷見市 | プラファ、氷見ショッピングセンター(ハッピータウン)など | |
砺波市 | イオンモールとなみ、アピタ砺波など | |
小矢部市 | 三井アウトレットパーク北陸小矢部、ピアゴ小矢部店など | |
南砺市 | 福野ショッピングゾーンア・ミュー、楽蔵グリーンモール福光など | |
出典:富山県ホームページ「大規模小売店舗の概要」(平成28年4月1日現在) |
(3)医療機関
医療施設数等の状況 | (単位:所、床) | ||||
病院 | 一般診療所 | 歯科診療所 | |||
病床数 | 病床数 | ||||
高岡市 | 17 | 2,854 | 131 | 170 | 83 |
射水市 | 6 | 775 | 56 | 81 | 34 |
氷見市 | 4 | 407 | 32 | 49 | 15 |
砺波市 | 6 | 962 | 39 | 12 | 16 |
小矢部市 | 6 | 644 | 16 | 19 | 11 |
南砺市 | 4 | 719 | 33 | 38 | 17 |
とやま呉西圏域 | 43 | 6,361 | 307 | 369 | 176 |
出典:平成26年「医療施設調査」(平成26年10月1日現在) |
拠点病院等の状況 | |
機能 | 医療機関・施設名 |
---|---|
三次救急医療機関 (救命救急センター) | 厚生連高岡病院(1施設:高岡市) |
二次救急医療機関 | 厚生連高岡病院、高岡市民病院、JCHO高岡ふしき病院、済生会高岡病院、射水市民病院、金沢医科大学氷見市民病院、市立砺波総合病院、北陸中央病院、南砺市民病院 (9施設:高岡市4、射水市1、氷見市1、砺波市1、小矢部市1、南砺市1) |
休日・夜間急病センター | 高岡市急患医療センター、砺波医療圏急患センター (2施設:高岡市、砺波市) |
地域周産期母子医療センター | 厚生連高岡病院、市立砺波総合病院 (2施設:高岡市、砺波市) |
がん診療連携拠点病院 | [国指定] 厚生連高岡病院、高岡市民病院、市立砺波総合病院 (3施設:高岡市2、砺波市1) [県指定] 済生会高岡病院(1施設:高岡市) |
地域災害拠点病院 | 厚生連高岡病院、高岡市民病院、市立砺波総合病院 (3施設:高岡市2、砺波市1) |
(4)公共交通ネットワーク
区分 | 機関・施設名等 | |
---|---|---|
高規格幹線道路 | 北陸自動車道 | 小矢部IC、砺波IC、高岡砺波SIC、小杉IC |
東海北陸自動車道 | 南砺SIC、福光IC、五箇山IC | |
能越自動車道 | 灘浦IC、氷見北IC、氷見IC、氷見南IC、高岡北IC、高岡IC、福岡IC、小矢部東IC | |
鉄軌道 | JR西日本 | 北陸新幹線(新高岡駅) 氷見線(氷見駅、島尾駅、雨晴駅、越中国分駅、伏木駅、能町駅、越中中川駅、高岡駅) 城端線(高岡駅、新高岡駅、二塚駅、林駅、戸出駅、油田駅、砺波駅、東野尻駅、高儀駅、福野駅、東石黒駅、福光駅、越中山田駅、城端駅) |
あいの風とやま鉄道 | 石動駅、福岡駅、西高岡駅、高岡駅、越中大門駅、小杉駅 | |
路面電車 | 万葉線(高岡市、射水市エリア) | |
バス | 路線バス | 加越能バス株式会社 富山地方鉄道株式会社 |
コミュニティバス | 高岡市(こみち) 射水市(きときとバス) 氷見市(NPOバスますがた・なだうら・やまびこ) 砺波市 小矢部市(メルバス) 南砺市(なんバス) |
3 2に掲げる都市機能等を活用して、近隣市と連携して取り組むことを想定する分野
(1)圏域全体の経済成長のけん引
①産学金官民一体となった圏域の成長戦略の策定
②産業クラスターの形成、イノベーションの実現、新規創業促進
③地域資源を活用した商品・サービスの開発、販路開拓の推進
④戦略的な観光施策
(2)高次の都市機能の集積・強化
①高度な医療サービスの提供
②広域的公共交通網の構築
③高等教育・研究開発の環境整備
(3)圏域全体の生活関連機能サービスの向上
A生活機能の強化に係る分野
①地域医療・介護・福祉
②教育・スポーツ
③地域振興
④災害対策
⑤環境
B結びつきやネットワークの強化に係る分野
①地域公共交通
②地域内外の住民との交流・移住促進
C圏域マネジメント能力の強化に係る分野
4 高岡市・射水市に対して従業又は通学する就業者数及び通学者数を、常住する従業者数及び通学者数で除して得た数値(通勤通学割合)が0.1以上である市の名称並びに高岡市・射水市と連携の意思を有する市の名称
〔高岡市への通勤・通学者割合〕 | (単位:人、%) | |||
① 常住する 就業者・通学者 | ③ 高岡市への 通勤・通学者 | ④ 通勤・通学割合 | ||
② ①のうち自宅で従業等 | ||||
射水市 | 51,284 | 4,092 | 9,763 | 20.7 |
氷見市 | 26,891 | 3,001 | 6,822 | 28.6 |
砺波市 | 28,209 | 3,047 | 4,179 | 16.6 |
小矢部市 | 17,696 | 2,085 | 2,527 | 16.2 |
南砺市 | 30,334 | 4,345 | 1,878 | 7.2 |
※④通勤・通学割合 = ③ ÷(① − ②)× 100 出典:平成22年国勢調査 |
〔射水市への通勤・通学者割合〕 | (単位:人、%) | |||
① 常住する 就業者・通学者 | ③ 射水市への 通勤・通学者 | ④ 通勤・通学割合 | ||
② ①のうち自宅で従業等 | ||||
高岡市 | 94,319 | 9,078 | 9,409 | 11.0 |
氷見市 | 26,891 | 3,001 | 1,436 | 6.0 |
砺波市 | 28,209 | 3,047 | 869 | 3.5 |
小矢部市 | 17,696 | 2,085 | 363 | 2.3 |
南砺市 | 30,334 | 4,345 | 360 | 1.4 |
※④通勤・通学割合 = ③ ÷(① − ②)× 100 出典:平成22年国勢調査 |